2012年12月5日水曜日

伝達

最近、 親しい友人が化学物質過敏症を発症した。


新聞や本などの印刷物、テレビやインターネットなどの機械類に接すると、触っていた指先が痛んだり、エネルギーが必要だったりするという。
思考力も衰えてきて、
それまで好きだった読書もしなくなっていた。


「投票日は何日?どうすりゃええの?」
選挙の話題を彼に投げかけて、返ってきたメールにびっくりした。
(メールの仕方も前とは違うみたい。でも、どうやってやっているかまでは聞いていなくてわからないけど)
メディアに接触できないせいでか、彼は先月の衆院の解散をしらなかった。
発症したばかりで、世間のニュースどころではなかったのもあるかもしれない。
それでも、彼はこれまで毎回、選挙へいっているし、新聞も毎日読んでいた人だ。政治に関心がないわけでもない。

テレビや新聞、ネットでは、選挙関連のニュースが毎日、大量に流れている。
けれど、それでもメディアに触れることができない人には、必要な情報さえも入ってこない。

病気や貧困でメディアに接することができず、投票の機会を失う人がいる。
そのせいで、そう言った人たちの声が政治に反映されなくなる。

選挙のように、多くの有権者を対象にするのではなく、特定の病を患っている人やある年齢層など、特定の人を対象にする場合は特に周知は難しいと思う。
その人が必要だろう情報をどんな風に伝えるのか。
情報の伝達にもれがあるのかもしれないって対策をうっておくことは必要なんだ。って、改めて思ったし、どうしたらいいんだろうって悩ましくなった。


(写真 2012/11 二上山)

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